私はTOEIC600点台のレベルからTOEIC875点を取得しました。
詳しくは、以下の記事にまとめております。
本記事では、私の勉強方法の中の読解対策について詳しく説明したいと思います。
また、合わせて、使用した教材についても紹介します。
目次
1. 読解対策/リーディングPart7
読解対策で実施したことを要約すると、以下です。
- TOEIC用の読解対策教材を7冊使用した
- 1冊あたり1周した
- 本当は2周以上したかったが、時間がなくできなかった
- 正解した設問で、理解して正解した場合は❌印をつけて、以降は勉強対象から外した
- 音声を聞かなかった(CDを使用しなかった)
1-1. 勉強方法
TOEICの読解問題(Part7)で一番大切なことは、速く解くことだと思います。
そのためには、英文を速く読む必要がありますが、私は、英文を頭から読むことでこれを実現させました。
この読解対策で何度も繰り返し実施したことは、英文を頭から読む訓練です。
なるべく返り読みをせずに、頭から理解していきました。
- I live in Japan.
であれば、
- 私は住んでいる 日本に
というような理解の仕方です。
わざわざ「私は日本に住んでいる」という日本語訳にせずに、「私は住んでいる」「日本に」という、ぶつ切りの日本語訳で英文を理解していきました。
これが速く読むコツだと思ってます。
問題は時間を測って解いた
上記のとおり、英文を速く理解できるようにするためには、頭から理解すべきです。
それを意識しながら、速く読んでいくために、問題を解く際は、時間制限を設けるべきだと思ってます。
私は、1題3問の問題は1問あたり1分として、3分の時間制限を設定しました。
ただ、3分ごとに解いて答え合わせをして、という繰り返しは効率が悪いと思ったため、5題程度を1セットとしました。
例えば、5題で15問なので、一気に15分で解きました。
この中では、ある1題に3分以上時間がかかっても気にしません。
5題が終わるまでに15分越えなければよしとして解きました。
このように、教材で時間制限が設けられていなくても、自分で設定して解いていきました。
これが速く読むために必要な訓練だと思ってます。
音声は聞かない
リーディングで使われる素材は、基本的に書き言葉です。
私は書き言葉は発音できないくても良いという考えです。
朗読して読み聞かせる予定はないですし、TOEICのリーディング試験でもテストされないからです。
そのため、音声(CD)は聞きませんでした。
日本語の意味を思い浮かべてもよしとした
私は英語を英語のまま理解できません。
つまり、英単語を見た時に、その概念やイメージが思い浮かぶわけではありません。
基本的には日本語訳が思い浮かび、その後イメージがわきます。
短い英文などは、英語を英語で理解していることもあります。
appleならりんごの概念を思い浮かべますし、helloをわざわざ「こんにちは」に訳しません。
ただ、長い英文はできていません。
それでも、なるべく英語の語順のまま理解できるようにしようと思い、英文を頭から理解するよう心がけました。
私は日本語を第一言語としている
私は日本人なので、日本語の意味を思い浮かべてもいいという割り切りを行いました。
- 英語を第一言語として英語を話す人はたくさんいます
- 日本語を第一言語として日本語を話す人はたくさんいます
ただ、
- 日本語を第一言語として、英語を話す人
- 英語を日本語に、日本語を英語に翻訳、通訳できる人
は少ないです。
つまり、私は、英語と日本語をそれぞれ話せるよりも、友人や近くの人に、分かりやすく翻訳/通訳できる人の方が、希少価値が高いと判断しました。
そのため、日本語の意味を思い浮かべて、その意味を答えることも、1つの特技になると考えました。
英語の感覚は環境ごと学ばないと習得しにくい
私は30年以上日本に住み続けており、英語圏で1ヶ月以上生活したことはありません。
英語圏で何か良いことをして、thank you と言われたら、その時の状況や環境、その時感じた感情などが記憶されると思います。
それにより、thank youという言葉に深い意味が刻まれます。
どういうときにthank you を言えば/言われれば、どう言う感情になるかが分かっていきます。
そう言う経験がたくさんあるからこそ、英語を英語のまま理解できるのではないかと思ってます。
日本語の例です。
私は子どもの頃、おばあちゃんの家に行って帰る時に、「お母さんには内緒ね」と言って、お小遣いをもらっていました。
この「内緒ね」には、隠し事をしている悪さの感情はありません。
それよりも、おばあちゃんのやさしい感情が含まれています。
この感情とともに、「内緒ね」という言葉を理解しています。
この過去の経験があるからこそ、「内緒ね」のうまい使い方が分かるわけです。
そのため私は、英語を英語のまま理解するためには、留学するしかないと結論付けています。
もしくは、英語圏に観光に行きまくることですかね。
日本にいながら、CDを読んだり、新聞を読んだり、洋画を見たり洋書を見るだけでは、言葉の感覚を頭の中に刻み込むのは難しいと思ってます。
先に設問を読むべきか否か
読解問題(Part7)の解き方はいろいろあると思います。
1つは問題文を全部読んで、設問を1つずつ解いていく方法です。
- 問題文を途中で止めずにざっと読んでいくため、問題文の内容を理解しやすい
- 短い英文なら問題文の内容が頭に入るため、設問が3問くらいなら簡単に答えられる
- ただし、英文が長いと、再度本文を読むことになることもあり、解くのに時間がかかってしまうことがある
他にも、設問を1つ読んで、問題文を読んで、答えが見つかったら設問に答えて、次の設問に移る方法です。
- 設問の答えを探しながら問題文を読むので答えを探しやすい
- 設問の中には、問題文を複数読まないといけない問題もあり、その場合は、問題文を全部読まないと答えが見つからない
- この場合、次の設問では、また本文を最初から読まないといけなくなることもある
設問をすべて(2~5つ)読んで、その後、問題文を読むという、設問を頭の中に軽く入れて読む方法です。
- 本文を途中で止めずにざっと読んでいくため、内容を理解しやすい
- 設問が5つあるとすべてを頭に入れておくのは難しい
他にもいろいろ方法があると思いますし、上記以外のメリット/デメリットがあると思います。
どの方法がよいか、私は1つの方法に絞ることができませんでした。
設問を読んで、問題文から答えを探す方法は、正答率が大幅に上がることが分かりました。
ただ、やはり時間がかかります。
読解問題の英文はそれほど難しくない
TOEIC600点台のレベルでなまいきなことを考えていたと思われるかもしれませんが、私は
「読解問題のPart7は、時間をかければほとんど解ける」
と思っていました。
問題文や設問の中に分からない英単語はありましたが、それでも、設問は難しいことを聞いているわけではなく、問題文をゆっくり読めば、簡単に答えは探せました。
TOEIC600~700点の人は、同じような印象の人もいるのではないでしょうか?
読解問題でスコアが取れないのは、時間制約があるからです。
速く読んで速く解かなければいけないから設問に答えられないことが多かったです。
そうすると、設問を読んで問題文を読むという繰り返しは時間的に厳しいと感じました。
問題文は一気に読む方が理解しやすい
また、私だけかもしれませんが、途切れ途切れに問題文を読むと内容が理解しにくいです。
洋書を読むときも同じで、単語の意味を都度、詳細に調べながら読むと、うまく内容を理解できません。
単語の意味を辞書で調べるとしても、表示されている意味を全部読んで、「これかなぁ」と時間をかけて読んでいくと理解しにくいです。
1番目か2番目に掲載されている意味を適用して、「こんな意味かなあ」というような、早めに単語の意味を選択するとうまく内容を理解できます。
本文を読む流れから外れてしまうと本文の意味が理解しにくくなるというわけです。
勉強時に色々解き方を実践してみるべき
こういうことをいろいろ試すのが、勉強だと思います。
私は結局、基本的には、本文を1度、高速でよんで、内容を理解し、その後、設問を読んで1問ずつ答えることにしました。
ただし、その後、模試の勉強の時に、修正したりしています。
例えば、
- 短い本文の問題であれば、本文を全部読んで、設問を読んで回答する
- 長い本文の問題であれば、設問のみ(回答文は読まない)読んで、本文を全部読んで設問に答える
- ダブルパッセージ(問題文が2つ)やトリプルパッセージ(問題文が3つ)であれば、1文を全部読んで設問に回答し、設問が2文目っぽい、もしくは、1文読んだだけでは答えられない場合は、2文目を読む
- 自分の得意なビジネスのメール問題であれば、設問を読まないで、本文を全部読んで内容を理解して、設問に答える
上記のように、いろいろ細かく分けて、その場の判断で読み方を変えました。
自分の得意不得意を克服することも勉強ですが、把握することも勉強だと思います。
私はビジネス関係の文章は得意でした。
会社員として働いていたのでイメージしやすかったかもしれません。
学生時代は逆だったはずです。
また、新聞を普段読まないためか、新聞記事の問題は苦手です。
ただし、起業関係の新聞記事問題は、個人事業主として独立を目指しているためか、読みやすかったです。
このように、自分自身の得意不得意で解き方は異なると思います。
それを決めていくのも勉強だと思います。
私が示した方法はあくまでも私に合ったやり方ですので、ご自身のやり方を探してみるとよいと思います。
音声は聞かない
読解対策の本でも、CDがついている(音声がついている)ものはありますが、私は使いませんでした。
ここはリーディングの試験であり、書き言葉です。
洋書や英語記事を読む時に、声出しで読むこともあるかもしれませんが、基本的には黙読します。
発音ができなくても読める(理解できる)というわけです。
TOEICでも読解問題で発音はテストされません。
そのため、音声を聞く時間を省き、その時間を速く読むスキルの習得にあてました。
反省: 間違えた問題を何度も復習すべきだが、時間がなく、できなかった‥
勉強に復習は絶対だと思っています。
私は1回で物事を完璧に覚えることはできません。
やはり一部は忘れてしまいます。
そのときに理解できていても、時間が経つと忘れるものがあります。
これを補うために復習は絶対に必要だと考えます。
この読解の勉強においても、7冊すべてについて、6周くらいする予定でした。
ただ、計画と比べ進み具合がよくなく、教材を1周して、次のリスニングに進んでしまいました。
ここが、私がTOEIC900点を取れなかった1つの理由だと思っています。
単語増強のときに、確かに単語数を増やしましたが、読解で出てきた英文にも分からない単語はあったはずです。
これを覚えることをすれば、もっと高い点数を取得していたのではないかと思ってます。
1-2. 使用教材
読解対策で使用した教材は7冊です。
20日間(2018年11月15日~26日、12月23日~24日、12月28日~31日、1月8日~9日)で約69時間勉強しました。
【1冊目】世界一わかりやすいTOEICテストの授業(Part7 読解)
- 勉強時間
- 1周目: 5時間20分
- 模試の時の復習で2周目: 4時間40分
- 模試の時の復習で3周目: 36分
「世界一わかりやすい」シリーズは解説が丁寧で分かりやすいです。
読解問題は基本的に英文の意味が分かれば解けますが、ダブルパッセージのクロス問題のようなものもあります。
これは、1つの問題文だけでなく、2つの問題文を合わせて読んで、メールの日付と会議の開催日の違いを把握して、会議日程が延びたんだなぁとか予想して解いたり、少しコツがいるものです。
そういう解き方を教えてくれる教材ですので、大量に問題を解く前に一度読んでおくと役立つと思います。
【2冊目】TOEIC L&Rテスト 究極のゼミ Part7
- 勉強時間
- 1周目: 15時間50分
- 模試の時の復習で2周目: 1時間29分
- 模試の時の復習で3周目: 1時間52分
「究極のゼミ」シリーズは、問題数が多く、さらに解説も丁寧です。
解き方もしっかり教えてくれますので、ゼミ形式の話し言葉風に教えてもらいたい人には本書がおすすめです。
【3冊目】1駅1題 TOEIC L&R TEST 読解特急
- 勉強時間
- 1周目: 6時間26分
- 模試の時の復習で2周目: 1時間36分
- 模試の時の復習で3周目: 1時間9分
「読解特急」は、とにかく問題をこなしたいために使用しました。
1題(設問3題くらい)ずつ解くのではなく、5題まとめて、15分という時間制限を自分で作って解きました。
【4冊目】TOEIC L&R TEST 読解特急2 スピード強化編
- 勉強時間
- 1周目: 4時間29分
- 模試の時の復習で2周目: 1時間3分
- 模試の時の復習で3周目: 55分
「読解特急」の2冊目です。
1冊目とほぼ同じようなレベルで問題を解くことができます。
【5冊目】新TOEIC TEST 読解特急3 上級編
- 勉強時間
- 1周目(挫折): 32分
- 1周目(再挑戦): 3時間9分
- 模試の時の復習で2周目: 18分
「読解特急」シリーズの3冊目です。
本書は要注意です。
上級編という名のとおり、問題文の単語が難しいです。
ただ、実際の記事を題材にしていますので内容は面白いです。
作り話ではなく本当の話だから、勉強にもなります。
私はこの教材の中で、マーケティングの本の紹介の記事が題材として取り上げられていたのですが、記事内容が興味深かったので、別途、そのマーケティングの本を読みました。
このように、内容は良いのですが、単語が難しいため、私は最初挫折しました。
心が折れやすい人は少し注意して取り組むと良いと思います。
【6冊目】新TOEIC TEST 読解特急4 ビジネス文書編
- 勉強時間
- 1周目: 5時間16分
- 模試の時の復習で2周目: 1時間11分
「読解特急」シリーズの4冊目です。
私が会社員でビジネス文書に慣れているためか、本書の内容は非常に簡単に感じました。
ビジネス文書に慣れていない学生などは、本書で慣れていけばよいかと思います。
【7冊目】TOEIC L&R TEST 読解特急5 ダブルパッセージ集
- 勉強時間
- 1周目: 11時間43分
- 模試の時の復習で2周目: 1時間26分
「読解特急」シリーズの5冊目です。
ダブルパッセージ(問題文が2つ)ですが、それほど難しい問題が多かったように感じませんでした。
やはり、問題の難しさより、速く英文を理解できるかどうかだと思います。
ダブルパッセージは、2つの問題文の関連で答えが導かれることもありますので、本書でそういった問題に慣れておくと良いかと思います。
3. 終わりに
TOEICの読解問題(Part7)には、本当に感謝しています。
速く解かないと時間が足りなくなるため、必然的に、英文を速く読む訓練をさせてくれたからです。
TOEICを受験していなかったら、速く読む必要性がなかったため、いつまでたっても英語を頭から読んで理解することができなかったと思います。
これにより、英文が頭から流れてくるリスニングのスキルも大きく上がりました。
この読解対策をしっかり行えれば、次のリスニングもうまく進むはずですので、速く読めるように時間を測って実施することをオススメします。