記事まとめ
- BMPCC4K(ブラックマジックデザイン社のシネマカメラ:Blackmagic Pocket Cinema Camera 4K)の24fpsの場合の連続撮影時間を測定した
- 固定ビットレートの設定に関わらず、フル充電バッテリー1個の連続撮影時間は、およそ44分〜51分であった
- バッテリー切れまで撮影可能であった
- 4K DCI/24fpsの場合
- 固定ビットレート12:1:44分〜50分
- 固定ビットレート8:1:44分〜50分
- 固定ビットレート5:1:45分〜51分
- 固定ビットレート3:1:44分〜50分
ブラックマジックデザイン社のシネマカメラである、BMPCC4K(Blackmagic Pocket Cinema Camera 4K)について、充電バッテリーを装着した場合の連続撮影時間を測定しました。
ご参考になれば幸いです。
目次
1. 撮影環境および撮影方法
- 1-1. 撮影場所:自宅(室内)
- 1-2. バッテリー:純正バッテリー1個と非純正バッテリー2個
- 1-3. BMPCC4K設定内容(共通設定):4K DCI 他
- 1-4. BMPCC4K設定内容(個別設定):Blackmagic RAW 固定ビットレート 圧縮率(12:1、8:1、5:1、3:1)
1-1. 撮影場所
撮影は自宅(室内)で実施しました。
カメラレンズにはカバーをつけて、何も映らない状態にして撮影しました。
ちなみにカメラレンズは、「OLYMPUS マイクロフォーサーズレンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO 高倍率ズームレンズ」です。
1-2. バッテリー
バッテリーは、「Blackmagic Pocket Cinema Camera 4K」に付属していた純正バッテリーを1個と、別途購入した非純正バッテリー2個を使いました。
項目 | 容量 |
純正バッテリー | 7.4V 2000mAh 14.8Wh |
非純正バッテリーA | 7.2V 2040mAh 14.7Wh |
非純正バッテリーB |
非純正バッテリーは、「RAVPower バッテリーパック キャノン LP-E6 LP-E6N 互換バッテリー2個 + 充電器セット」という製品になります。
1-3. BMPCC4K設定内容(共通設定)
BMPCC4Kの主な設定内容は下表のとおりです。
設定項目 | 設定 |
解像度 | 4K DCI(4096 × 2160) |
プロジェクトフレームレート | 24fps |
ダイナミックレンジ | Film |
解像度
解像度は、以下の6つから選択できます。
- 4K DCI (4096 × 2160)
- 4K 2.4:1 (4096 × 1712)
- Ultra HD (3840× 2160)
- 2.8K Anamorphic (2880× 2160)
- 2.6K 16:9 (2688× 1512)
- HD (1920× 1080)
私は撮影素材について、自宅で楽しむわけではなく、映画として売り出すわけではありません。
YouTubeにアップロードします。
そのため、選択肢としては、「1. 4K DCI」か「6. HD」だと思っているのですが、「6. HD」だと、撮影画像がクロップされる(画角が切り取られて狭くなる)ようなので、「1. 4K DCI」を選択しました。
プロジェクトフレームレート
プロジェクトフレームレートは、シネマティックな作品に仕上げたいと思っているので、24fpsにしました。
ちなみに、4KDCIの場合、以下の8つの設定が選択できます。
- 23.98 fps
- 24 fps
- 25 fps
- 29.97 fps
- 30 fps
- 50 fps
- 59.94 fps
- 60 fps
ダイナミックレンジ
ダイナミックレンジは、以下の3つから選択できますが、Filmにしました。
- Film : 最大のダイナミックレンジを維持できる
- Extended Video
- Video
1-4. BMPCC4K設定内容(個別設定)
連続撮影時間の測定は、以下の4つのパターンで実施しました。
コーデック | 品質(固定ビットレート) |
Blackmagic RAW | 12:1 |
8:1 | |
5:1 | |
3:1 |
コーデック
BMPCC4Kでは、コーデックとして、以下のどちらかを選択できます。
- Blackmagic RAW
- ProRes
撮影後に、編集ソフトで色補正をする場合は、RAW撮影、すなわち「1. Blackmagic RAW」の方がよいということですので、こちらを選択しました。
シネマカメラですので、色にはこだわりたいと思ってます。
コーデックの品質
コーデック「Blackmagic RAW」の品質は、以下のどちらかを選択できます。
- 固定ビットレート
- 固定クオリティ
固定ビットレート
固定ビットレートは、あらかじめ「12:1、8:1、5:1、3:1」のいずれかの圧縮率を選択しておき、その圧縮率に従って、ファイルサイズを圧縮します。
12:1の場合は、1/12に圧縮するため、それだけ映像の情報を小さくでき、ファイルサイズを小さくできますが、必要な色情報なども圧縮されてしまいます。
3:1の場合は、1/3に圧縮するため、ファイルサイズは12:1よりは大きくなるのですが、その分、必要な色情報などは圧縮されず保持されます。
つまり、12:1より3:1のほうが高品質になります。
今回の連続撮影時間の測定においては、こちらの固定ビットレートを選択しました。
固定クオリティ
固定クオリティは、可変ビットレートで、撮影するイメージ(映像)により、撮影ファイルサイズを大きくしたり小さくしたりします。
つまり、撮影する映像の情報が多ければファイルサイズを大きくして、より多くの情報を取り込んでおくということです。
2. 連続撮影時間結果
BMPCC4Kの以下設定における連続撮影時間の結果は、下表のとおりです。
- 4K DCI/24fps
- Blackmagic RAWコーデック
固定ビットレート | 純正バッテリー |
非純正バッテリー | |
A | B | ||
12:1 | 50分 | 44分 | 46分 |
8:1 | 50分 | 44分 | 47分 |
5:1 | 51分 | 45分 | 47分 |
3:1 | 50分 | 44分 | 46分 |
固定ビットレートの設定に関わらず、44分〜51分の連続撮影時間となりました。
撮影が止まったのは、バッテリー切れが原因となります。
よく、カメラ撮影において、カメラ本体の温度が高くなりすぎて、撮影が止まる(いわゆる熱暴走)ことがありますが、今回の測定ではそのようなことは起きませんでした。
3. 終わりに
BMPCC4Kは、他の一眼レフカメラと比べ、バッテリー持ちがよくないという評価をよく聞きます。
私が購入する際も、そういったコメントがあり悩みました。
ですが、結局は、シネマライク(映画っぽい)な映像が撮影できるということで購入することを決意しました。
今回の測定のとおり、バッテリー1個で44分くらいです。
ちょっと物足りないかもしれません。
そのため私は、バッテリーを追加購入しており、非純正バッテリーとなりますが、6個あります。
純正バッテリーと合わせ、全部で7個。
つまり、約5時間(44分×7個=308分)の撮影が可能となります。
「5時間も撮影できれば十分だろう」と思っていますのですが、今後、観光地で撮影して、物足りなさや多すぎるなどの気づきがあれば情報公開していきたいと思います。