記事まとめ
- BMPCC4K(ブラックマジックデザイン社のシネマカメラ:Blackmagic Pocket Cinema Camera 4K)にポータブル電源を接続し、連続撮影時間を測定した
- 連続撮影時間: 6時間49分
- ポータブル電源の性能は以下のとおり
- TOPDON ポータブル電源
- 49800mAh/185Wh
ブラックマジックデザイン社のシネマカメラである、BMPCC4K(Blackmagic Pocket Cinema Camera 4K)は、付属のバッテリーで撮影すると、44分~51分の連続撮影が可能です。
私は、車にBMPCC4Kを設置し、車載動画を撮りたいと思っています。
この場合、50分程度ではちょっと物足りないです。
長距離ドライブだと1時間以上のドライブになることはしょっちゅうですし、渋滞で予想外に時間がかかることもあります。
都度、休憩ポイントでバッテリーを交換すればよいのですが、面倒ですし、バッテリーがなくなるタイミングを見計らって休憩をするのも面倒です。
そのため、ポータブル電源を接続することを考えてみました。
ポータブル電源は、キャンプ時や災害時に便利な電源です。
私はTOPDONというメーカーのポータブル電源を使いました。
本記事では、BMPCC4Kにポータブル電源を接続した場合の連続撮影時間についてまとめました。
目次
1. 撮影環境および撮影方法
- 1-1. 撮影場所:自宅(室内)
- 1-2. バッテリー:ポータブル電源
- 1-3. BMPCC4K設定内容(共通設定):4K DCI 他
- 1-4. BMPCC4K設定内容(個別設定):Blackmagic RAW 固定ビットレート 圧縮率(12:1)
1-1. 撮影場所
撮影は自宅(室内)で実施しました。
長時間撮影になることは分かっていたので、寝る前に撮影ONのボタンを押し、自分の寝姿を固定撮影しました。
暗かったのでISOを25,600にしています。
ちなみにカメラレンズは、「OLYMPUS マイクロフォーサーズレンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO 高倍率ズームレンズ」です。
1-2. バッテリー
バッテリーは、「TOPDON」というポータブル電源を使用しました。
主な仕様は以下のとおりです。
- 純正弦波
- 49800mAh/185Wh
- AC/DC/USB出力
重要な点は、AC出力がある点です。
BMPCC4Kは、AC電源による電源供給により、撮影が可能です。
自宅のコンセントに接続すれば、SSDの容量がなくなるまで撮影が可能です。
ポータブル電源やモバイルバッテリーは、ACアダプターを接続できないものもあるため、注意が必要です。
BMPCC4Kを接続するには、AC出力が必須となります。
また、49800mAhという容量も重要です。
BMPCC4Kに付属されているバッテリーの容量は、2000mAhです。
長時間撮影するのであれば、大容量のポータブル電源を選ぶ方がよいでしょう。
1-3. BMPCC4K設定内容(共通設定)
BMPCC4Kの主な設定内容は下表のとおりです。
設定項目 | 設定 |
解像度 | 4K DCI(4096 × 2160) |
プロジェクトフレームレート | 24fps |
ダイナミックレンジ | Film |
解像度
解像度は、以下の6つから選択できます。
- 4K DCI (4096 × 2160)
- 4K 2.4:1 (4096 × 1712)
- Ultra HD (3840× 2160)
- 2.8K Anamorphic (2880× 2160)
- 2.6K 16:9 (2688× 1512)
- HD (1920× 1080)
私は撮影素材について、自宅で楽しむわけではなく、映画として売り出すわけではありません。
YouTubeにアップロードします。
そのため、選択肢としては、「1. 4K DCI」か「6. HD」だと思っているのですが、「6. HD」だと、撮影画像がクロップされる(画角が切り取られて狭くなる)ようなので、「1. 4K DCI」を選択しました。
プロジェクトフレームレート
プロジェクトフレームレートは、シネマティックな作品に仕上げたいと思っているので、24fpsにしました。
ちなみに、4KDCIの場合、以下の8つの設定が選択できます。
- 23.98 fps
- 24 fps
- 25 fps
- 29.97 fps
- 30 fps
- 50 fps
- 59.94 fps
- 60 fps
ダイナミックレンジ
ダイナミックレンジは、以下の3つから選択できますが、Filmにしました。
- Film : 最大のダイナミックレンジを維持できる
- Extended Video
- Video
1-4. BMPCC4K設定内容(個別設定)
連続撮影時間の測定は、以下の設定で実施しました。
コーデック | 品質(固定ビットレート) |
Blackmagic RAW | 12:1 |
コーデック
BMPCC4Kでは、コーデックとして、以下のどちらかを選択できます。
- Blackmagic RAW
- ProRes
撮影後に、編集ソフトで色補正をする場合は、RAW撮影、すなわち「1. Blackmagic RAW」の方がよいということですので、こちらを選択しました。
シネマカメラですので、色にはこだわりたいと思ってます。
コーデックの品質
コーデック「Blackmagic RAW」の品質は、以下のどちらかを選択できます。
- 固定ビットレート
- 固定クオリティ
固定ビットレート
固定ビットレートは、あらかじめ「12:1、8:1、5:1、3:1」のいずれかの圧縮率を選択しておき、その圧縮率に従って、ファイルサイズを圧縮します。
12:1の場合は、1/12に圧縮するため、それだけ映像の情報を小さくでき、ファイルサイズを小さくできますが、必要な色情報なども圧縮されてしまいます。
3:1の場合は、1/3に圧縮するため、ファイルサイズは12:1よりは大きくなるのですが、その分、必要な色情報などは圧縮されず保持されます。
つまり、12:1より3:1のほうが高品質になります。
今回の連続撮影時間の測定においては、こちらの固定ビットレートを選択しました。
固定クオリティ
固定クオリティは、可変ビットレートで、撮影するイメージ(映像)により、撮影ファイルサイズを大きくしたり小さくしたりします。
つまり、撮影する映像の情報が多ければファイルサイズを大きくして、より多くの情報を取り込んでおくということです。
2. 連続撮影時間結果
BMPCC4Kの以下設定における連続撮影時間は以下のとおりです。
- 6時間49分
無事、ポータブル電源の容量がなくなるまで撮影することができました。
ファイルが2つに分かれた
気になった点として、ファイルが2つに分かれた点です。
- 3時間28分のファイル(346.1GB)
- 3時間21分のファイル(334.36GB)
実は、今回自宅で測定する前に、広島県から鳥取県にドライブ動画を撮影しております。
その際も2つのファイルに分かれました。
- 3時間28分のファイル(346.08GB)
- 1時間24分のファイル(138.75GB)
なお、このときは、ポータブル電源の容量が残ったまま鳥取県に着きましたので、2ファイル目の長さが短くなったのは、撮影が切れたわけではなく、自分でストップしました。
注目するところは、どちらも、最初の3時間28分で、ファイルが分かれた点です。
おそらく、「3時間28分」もしくは「346GB」が、1つのファイルの限界なのだと思います。
これ以上の容量になる場合は、ファイルが分割される仕様なのでしょう。
なお、編集する際は、2つのファイルをシームレスに(途切れを感じさせることなく)接続できましたので、問題はございません。
ポータブル電源の容量
ポータブル電源の容量が49800mWhで、6時間49分(409分)です。
一方、付属バッテリーの容量は2000mWhで、約45分です。
49800mWhは、2000mWhの24.9倍です。
45分の24.9倍は、1120.5分で、およそ18時間40分です。
6時間49分とは違う値になりますので、単純計算では、容量と撮影時間の関係を表せそうにないですね。
そのため、私の結果としては、以下です。
- 2000mWhのバッテリー: 45分くらい
- 49800mWhのポータブル電源: 6時間49分くらい
3. 終わりに
私は、広島から東京までドライブをしたいと思っています。
東京の街を、自分の車でドライブしたいです。
なんかカッコいいからです笑。
広島から東京までは以下のようです。
- 高速道路利用: 約10時間
- 国道などの下道を利用: 約18時間
高速道路でいくとしたら、10時間ですので、もう少し容量の大きいポータブル電源が欲しいですね。
ただ、もう一つ考慮すべきことがあります。
SSDの容量です。
私は、1TバイトのSSDを使用していますが、今回の撮影設定だと、およそ600分(10時間)の撮影時間になります。
つまり、10時間前後の撮影で、撮影容量不足になるので、SSDの交換をしないといけません。
それらを考慮すると、広島から東京まで、カメラを設置して撮影ONにして、何も触らずに東京に着くことはなさそうですね。
途中で必ず休憩しますが、その時点で、新しいポータブル電源とSSDに変更しておくほうが無難ですね。
東京付近で渋滞に会い、交換するために車を止めることができなくなったら、ちょうどそのタイミングで撮影がストップする可能性がありますからね。
私としては、今回、TOPDONのポータブル電源が無事使えることが分かったので、もう一つ同じものを買えば良いという結論となりました。
もし、同じような撮影を考えている人は、試してみてはいかがでしょうか?