記事まとめ
- GoPro HERO9にモバイルバッテリーから給電しながら連続撮影時間を測定した
- なお、マイクロSDカードの容量は128GB、本体から充電式バッテリーを抜いて測定した
- 5K/30fps:4時間43分(SDカード容量不足でストップ)
- 4K/60fps:4時間44分(SDカード容量不足でストップ)
- 4K/30fps:4時間30分(SDカード容量不足でストップ)
- 1080p/60fps:5時間43分(SDカード容量不足でストップ)
- 1080p/30fps:5時間56分(SDカード容量不足でストップ)
GoPro HERO9 Black(以下、GoPro HERO9)において、本体に挿入したバッテリーのみで撮影した場合、ビデオモード設定の違いによりますが、連続撮影時間は18分〜1時間45分程度となります。
詳しくは以下の記事を参考にしてください。
撮影環境によっては、2時間以上の長時間撮影がしたい時もあると思います。
例えば、夜から朝にかけての朝日の風景を撮りたい場合などです。
このような場合は、夜にGoProを放置したまま撮影し、朝にGoProを取りに行くという方法になるでしょうが、撮影時間が2時間だと短すぎですね。
上記は、GoPro HERO8のときに記載した文章ですが、GoPro HERO9では、「スケジュールキャプチャー機能」が新たに搭載されたため、長時間撮影できなくても解決できそうです。
- スケジュールキャプチャー機能は、撮影を開始するタイミングを設定できる機能です。
2時間以上の長時間撮影がしたい状況としては、ドライブ動画撮影ですかね。
長距離ドライブだと、基本的にはGoProを放置したいです。
1時間ごとにドライブ休憩を取るとしても、毎回、バッテリー交換をするのは面倒ですからね。
GoPro HERO9は、大容量のモバイルバッテリーから給電しながらの撮影が可能です。
そのため今回は、モバイルバッテリーで給電しながら、連続撮影時間を測定しました。
目次
1. 撮影環境および撮影方法
- 1-1. 撮影場所:自宅(室内)
- 1-2. モバイルバッテリー:EC Technologyメーカー製品
- 1-3. GoPro設定内容(環境設定):GPS、WiFi、ハイパースムーズ機能はオン
- 1-3. GoPro設定内容(ビデオモード設定):5K/30、4K/60、4K/30、1080p/60、1080p/30
1-1. 撮影場所
撮影は自宅(室内)で実施しました。
比較的、良好な環境とするため日向ではなく日陰に設置しましたが、冷房や扇風機の風をGoProにあてたりはしておりません。
ちなみに、撮影は2019年10月であり、室内気温は20℃前後でした。
室内で冷房や扇風機をつけなくても快適に過ごせる環境でした。
1-2. モバイルバッテリー
モバイルバッテリーは、同じメーカー(EC Technology)で2種類持ってます。
Output : 5V/5.5A (AUTO)
Capacity : 22400mAh/82.8Wh
Input : 5V/4A (2A Max per port)
Output : 3ポート
Capacity : 3.7V/22400mAh/82.8Wh
Input : DC5V/4A (2A max)
モバイルバッテリーA(model : PB01)の方が新しいです。
上記の仕様となっており、5V/5.5A(AUTO)ポートが3つあり、このポートとGoPro HERO9を接続します。
モバイルバッテリーB(model : B30224)は古いタイプで、今は買えないと思います。
そのため、今回は、モバイルバッテリーAにより実験を行いました。
1-3. GoPro設定内容(環境設定)
GoPro HERO9の主な設定内容は下表のとおりです。
GPSとWiFiとハイパースムーズはオンにしました。
さらに、前面モニターと背面モニターは常にオンの設定としました。
設定項目 | 設定 |
電子音 | 消失 |
LED | オフ |
前面モニター | 常にオン |
背面モニター | 常にオン |
自動ロック | オフ |
GPS | オン |
WiFi | オン |
ハイパースムーズ | オン |
1-4. GoPro設定内容(ビデオモード設定)
GoPro HERO9のビデオモードにおける設定内容は下表のとおりです。
この中から、「5K/30fps」「4K/60fps」「4K/30fps」「1080p/60fps」1080p/30fps」の5つを実験しました。
ビデオ解像度 | FPS |
5K | 30/24 |
4K | 60/30/24 |
4K 4:3 | 30/24 |
2.7K | 120/60 |
2.7K 4:3 | 60 |
1440p 4:3 | 120/60/30/24 |
1080p | 240/120/60/30/24 |
2. モバイルバッテリー接続時の連続撮影時間結果
各ビデオ設定時における、GoPro HERO9のモバイルバッテリー接続時の連続撮影時間の結果は、下表のとおりです。
1番右の列は、128GBのマイクロSDカードを挿入した時に、GoPro本体に表示される最大撮影可能時間です。
ビデオモード設定 | モバイルバッテリー接続時の連続撮影時間 | (参考) 本体バッテリーのみの場合 |
(参考) 128GBの最大撮影可能時間 |
5K/30fps | 4時間43分 | ・36分 ・46分 |
4時間12分 |
SDカード容量不足による停止 | 高温による停止 | ||
4K/60fps | 4時間44分 | ・18分 ・27分 |
4時間12分 |
SDカード容量不足による停止 | 高温による停止 | ||
4K/30fps | 4時間30分 | ・39分 ・56分 |
4時間1分 |
SDカード容量不足による停止 | 高温による停止 | ||
1080p/60fps | 5時間43分 | ・37分 ・42分 |
5時間7分 |
SDカード容量不足による停止 | 高温による停止 | ||
1080p/30fps | 5時間56分 | ・1時間44分 ・1時間45分 |
5時間17分 |
SDカード容量不足による停止 | バッテリー切れによる停止 |
各設定において、SDカード容量がなくなるまで、「高温による停止なし」で、長時間撮影することができました。
これは驚きました!
本体バッテリーのときは、1080p/30fps以外は、高温により停止しています。
おそらく今回、本体バッテリーを外しており、さらに、モバイルバッテリーから給電するためにバッテリーのフタをあけているため、熱がたまりにくく、外に逃げているからだと思われます。
本体バッテリーで長時間撮影をした時は、バッテリーは、手で持てなくなるほど高温になります。
これも「高温による停止」の原因になっているのかもしれません。
なお、以前、GoPro HERO8 でモバイルバッテリーによる長時間撮影を実施したのですが、その際は、本体バッテリーを装着したまま実施していました。
そのためなのか、4K撮影では、高温による停止が発生しました。
もしかすると、GoPro HERO8でも、本体バッテリーを外せば、長時間撮影できるかもしれません。
要実験ですね。
また、上表の1番右の列に記載した時間よりも長く撮影できているのですが、何も映像が変わらない壁を撮影し続けたため、あまり容量が減らなかったのだと思われます。
これが、車に設置したドライブ動画だと、撮影風景が変わり続けるため、動画容量が大きくなるかもしれません。
さらに、カメラの処理も高くなるため、「高温による停止」も発生する恐れがあります。
これらについては、今後、ドライブ動画を撮りながら確認してみたいと思います。
以降、各設定における撮影結果をまとめました。
2-1. 「5K/30fps」は問題なく長時間撮影可能
5K/30fpsの場合、最大撮影可能時間を超えて、4時間43分の長時間撮影ができました。
128GBの容量に達するまで撮影できました。
5Kのため、負荷が高く、高温による停止が発生すると思っていたので意外でした。
バッテリーを外していたのがよかったのだと思っています。
バッテリーのみで撮影した時は高温により停止しましたからね。
なお、撮影された動画は以下のように32個のファイルに分かれていました。
- 4.01Gのファイル(8分52秒撮影):31ファイル
- 3.55Gのファイル(7分51秒撮影):1ファイル
2-2. 「4K/60fps」は問題なく長時間撮影可能
4K/60fpsの場合、最大撮影可能時間を超えて、4時間44分の長時間撮影ができました。
128GBの容量に達するまで撮影できました。
なお、撮影された動画は以下のように32個のファイルに分かれていました。
- 4.01Gのファイル(8分52秒撮影):14ファイル
- 4Gのファイル(8分51秒撮影):15ファイル
- 4Gのファイル(9分7秒撮影):1ファイル
- 4Gのファイル(9分45秒撮影):1ファイル
- 3.64Gのファイル(8分3秒撮影):1ファイル
2-3. 「4K/30fps」は問題なく長時間撮影可能
4K/30fpsの場合、最大撮影可能時間を超えて、4時間30分の長時間撮影ができました。
128GBの容量に達するまで撮影できました。
バッテリーのみで撮影した時は高温により停止しましたが、バッテリーを外し、モバイルバッテリー給電をすることで、長時間撮影が可能となりました。
これは僕にとって非常にうれしいできごとです。
ドライブ長時間動画は1080p/30fpsしか撮影できないと思っていましたが、4K撮影ができるかもしれません。
車内の温度や、設置場所の直射日光により、高温停止が発生する可能性があるため、要確認だと思ってます。
なお、撮影された動画は以下のように31個のファイルに分かれていました。
- 4Gのファイル(8分51秒撮影):30ファイル
- 2.04Gのファイル(4分30秒撮影):1ファイル
2-4. 「1080p/60fps」は問題なく長時間撮影可能
1080p/60fpsの場合、最大撮影可能時間を超えて、5時間43分の長時間撮影ができました。
128GBの容量に達するまで撮影できました。
なお、撮影された動画は以下のように30個のファイルに分かれていました。
- 4.01Gのファイル(11分47秒撮影):29ファイル
- 578Mのファイル(1分42秒撮影):1ファイル
2-5. 「1080p/30fps」は問題なく長時間撮影可能
1080p/30fpsの場合、最大撮影可能時間を超えて、5時間56分の長時間撮影ができました。
128GBの容量に達するまで撮影できました。
なお、撮影された動画は以下のように31個のファイルに分かれていました。
- 4.01Gのファイル(11分48秒撮影):15ファイル
- 4Gのファイル(12分56秒撮影):1ファイル
- 4Gのファイル(12分10秒撮影):2ファイル
- 4Gのファイル(11分51秒撮影):1ファイル
- 4Gのファイル(11分50秒撮影):1ファイル
- 4Gのファイル(11分49秒撮影):2ファイル
- 4Gのファイル(11分47秒撮影):8ファイル
- 264Mのファイル(46秒撮影):1ファイル
3. 終わりに
まとめ
- モバイルバッテリー接続により、マイクロSDカードの容量不足まで撮影できることを確認した
モバイルバッテリーにより給電をしながらGoProで撮影を行うことで、充電式バッテリーよりも長時間の撮影に成功しました。
なお、撮影停止した理由は、SDカード容量不足です。
つまり、128GBではなく、256GBであれば、おそらくさらに2倍の長さ撮影可能になると思われます。
もしGoPro HERO9で長時間撮影をしたい場合は、モバイルバッテリーの給電による撮影をオススメします。