(本人訴訟スキル習得日記-No.012)『苦節23年、夢の弁護士になりました』という本を読み、人生観を学んだ

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ゴール

  • 司法試験予備試験短答式試験に合格する

 

目的

  • 本人訴訟ができるスキルを身につけるため
    • ①自分のことは自分で守る
    • ②法律に縛られるのではなく、利用する

 

勉強方法

  • ①読書
  • ②過去問
  • ③裁判所の判例集

 

私は、2021年11月現在、「司法試験予備試験」の「短答式試験」に挑戦中です。

目的は、本人訴訟ができる知識(スキル)を習得するためです。

なお、2021年11月現在、本人訴訟の予定はありません。

 

2021年10月9日に、挑戦を宣言しました。

 

 

私は法学部出身ではなく、情報科学部出身です。

そのため、「司法試験予備試験」を受験したことはないです。

私の周りに、司法試験や予備試験を受験したことがある人もいません。

 

大学受験や資格において、合格体験記を読むことは大切だと思います。

勉強方法やスケジュール、壁にぶつかった時の克服方法などのヒントが得られるからです。

 

司法試験予備試験の勉強にあたり、そのようなヒントを得たいと思いました。

そこで手に取った本が、『苦節23年、夢の弁護士になりました』です。




結論から言うと、著者は「司法試験予備試験」は受験しておらず、その部分については参考にできることはありませんでした。

 

予備試験は2011年から実施されているようですが、本書の発行が2011年です。

そのため、予備試験の内容が書かれるわけがありません。

 

また、司法試験の勉強方法よりも、生活環境の話が多かったです。

ただ、その話が苦労話であり、「その環境の中で弁護士になったのか!」と驚かされる内容でした。

 

人の苦労話が好きな人は楽しめると思います。

タイトルのとおり、22回(22年間)も司法試験に落ちていますからね。

 

精神的に強くならないと、これほど長期間、受験し続けるのは難しいと思います。

著者の力強さを感じました。

 

このように、司法試験予備試験の情報はなかったのですが、大変楽しく読めた本でした。

一部ですが、本書を読んで参考になった点をまとめたいと思います。

 

なお、私は本書を、1時間38分で読み終えました。

  • 11月5日:40分
  • 11月5日:58分

 

1. 勉強期間が長い!

本書の醍醐味は、勉強期間の長さでしょう。

 

37才で受験を始め、22回の不合格を経て、59才で司法試験に合格しています。

 

ただ勉強をし続けていたわけではありません。

子育てや仕事をしながらの挑戦です。

 

私は36才で個人事業主として開業しました。

そのため、少し親近感を抱きました。

 

私も59才まで挑戦し続けたいという思いになりました。

 

独学ではなく予備校

なお、独学ではなく予備校に通っています。

 

つまり、予備校のお金を払いながら、生活費も稼ぎながら、勉強をしていたということです。

 

相当の努力家であることが分かります。

 

それを22年間も続けているのです。

 

本当にすごい。

 

最後には報われる

22年間、私生活が順風満帆だったわけではないようです。

 

仕事も点々と変わっています。

 

それらの苦労話が、本書の面白いところでした。

とにかく苦労されている人だという印象を受けました。

 

ただ、最後には報われます。

 

以下の引用文は、司法試験合格後の感想です。

 

ここから、私の人生は180度変わりました。

苦節23年、夢の弁護士になりました

 

最後に報われる話は聞いていてスッキリします。

 

自分が今している努力が、無駄では無いと信じられるようになるからです。

 

勉強はツライものです。

楽しいことを一部、我慢する必要もあります。

 

ただ、それを乗り越えれば、楽しい人生が待っているはずです。

それを信じてやり抜くしか無いと思いました。

 

2. 司法試験を受ける人はそれぞれ理由を持っている

私が司法試験予備試験に挑戦する目的は、本人訴訟のスキルを習得するためです。

弁護士になるためではありません。

 

著者は、「離婚」「親の借金(連帯保証人による)」などの経験があり、法律についての本を読んだことがキッカケで、司法試験に挑戦することになりました。

 

人それぞれ、色々な理由があるんだなぁと思いました。

 

前回読んだ、元アナウンサーの弁護士は、自分のアナウンサーとしての仕事の幅を広げることが目的でした

弁護士になることは最初は考えていませんでした。

 

 

司法試験の会場に行っても、全ての人が弁護士を目指しているわけでは無いかもしれませんね。

それぞれの人生の中で、それぞれの理由があって、受験しているはずです。

 

それがまた面白いと感じました。

 

3. 勉強方法

私はもともと勉強方法を知りたいために本書を読みました。

それほど多くの記載はありませんでしたが、一部参考になりそうなものがあったので抜き出します。

 

3-1. ソクラテスの三段論法

今後、司法試験予備試験の勉強をしていく中で出会うでしょうが、ソクラテスの三段論法の話が記載されていました。

 

世の中にはいろいろな考え方があるのだけれど、現在の法は、ソクラテスの三段論法でものを考えることに決めたんですね。
三段論法とは、
①太った人はいい人である。
②彼は太っている
③ゆえに、彼はいい人である。
というように、前提の決まりを作り、それに事実を当てはめて、答えを出す論理をいいます。

苦節23年、夢の弁護士になりました

 

法律の規定は①の部分。

私たちが抱える問題は②の部分のようです。

 

②を①に当てはめて、③の結論を出します。

 

これは基礎だと思うので、覚えておこうと思います。

ただし、当然、例外もあります。

 

例外規定

多数の人が集まると、多数決にすることが多いですが、当然、少数派の意見も大事です。

 

そのため、例外規定が作られます。

 

それが例外規定です。
「やむをえない事情」「特段の事情」-この言葉のマジックによって、ほんの少しの少数の人を守る、それで納得してもらうというわけです。

苦節23年、夢の弁護士になりました

 

法律はこういう風に作られていくのだなと勉強になりました。

 

勉強においては、例外より、原則を理解することに努める

ただ、勉強においては、例外よりもまずは原則が重要です。

 

司法試験の勉強は「例外」を重視して、とにかくこれを覚えようと躍起になってしまいがちなのですが、じつは「原則」をきちんと把握していなければならない。私はその部分がおろそかになっていました。

苦節23年、夢の弁護士になりました

 

例外の方が、試験に出やすいと思いますので、ついつい例外を中心に学んでしまうのだと思います。

 

これは今後の勉強で陥る危険性があるので、気をつけたいと思います。

 

3-2. 論文はパターンを覚えておく

私は今のところ、予備試験の短答式試験のみの受験予定ですが、論文式試験にも興味が出てきています。

本人訴訟のスキルアップとしては、論文式試験の勉強の方が必要ではないかと思ってきたからです。

 

そのため、論文関係の勉強に役立ちそうな話を抜き出しておきます。

 

さて、答案の書き方ですが、まず検討すべき論点の問題提起に始まり、この問題における反対説の言い分を上げて、
「確かにそれも一理あるが、しかし、この法律のもともとの立法趣旨は、これこれだから、その趣旨から考えれば、こう考えるのが妥当ではないか」
という流れのパターンに決めました。
もちろんこの流れに乗れない場合はありますが、とにかくこのパターンで書けるものは、これで書いてしまうことにしました。
そうすると、答案構成にかける時間が節約でき、逆にその問題における特殊性を考える時間ができるので、結論に至る理由を何かしら捻り出すことが可能になります。

苦節23年、夢の弁護士になりました

 

パターン化のよいところは、時間の節約だと思います。

 

試験時間は長時間でも、問題数が多かったり、考える時間が必要だったりして、時間が足りなくなることは多いです。

そのため、時間の節約は重要です。

 

まずは、自分が解きやすい流れを作っておくことが、勉強期間において重要だと思いました。

知識を頭に入れるだけでなく、試験時における取り組み方なども考えておこうと思います。

 

3-3. 論文の書き方

論文の書き方に関するノウハウもありました。

 

いろいろ説が対立しているところを断定してはいけないし、自分の主張に自信がないことが伝わってはいけないし、かといって、簡単に解決できる問題ではないことがわかっていることを匂わさなければいけない-。
こういう配慮は誰から教わったということではありません。
私は、試験の直後に書いた答案を再現しておいて、落ちたときに送られてくる成績表を見ながら、どこがよかったのか悪かったのかを分析していました。
本試験を15回近く受けて、会得したノウハウでした。

苦節23年、夢の弁護士になりました

 

このようなノウハウは、予備校や合格体験記などで聞かないと分からなかったことでしょう。

 

本書を読んでおいてよかったです。

 

3-4. 勉強時間を増やす

やはり、勉強時間は多ければ多いほど良いと思います。

 

著者も勉強時間を増やすことで、問題を解決させています。

 

とはいえ、毎年返ってくる成績の中には、いつも一科目だけGが混じっているのです。
そこで、その科目の勉強が足りないのだと思って、一年間その科目に重点を置いて勉強すると、翌年には、その科目はAになるが、他の科目がGになります。

苦節23年、夢の弁護士になりました

 

苦手科目に集中して勉強することはよくあると思います。

その場合に、得意科目の成績が落ちることもあるでしょう。

 

その解決策として、勉強時間を増やしたようです。

 

単純な考えですが、やはり、勉強時間は多い方がいいと思います。

効率性を求めることも重要ですが、勉強時間を確保することも重要です。

 

時間管理術のような本を読んで、無駄な時間を減らしていこうと思います。

 

4. 司法修習と弁護士活動の話が面白い

前回読んだ本でも、司法修習の話が面白かったのですが、本書でも同様でした。

 

司法修習とは、弁護士、裁判官、検察官などの職業体験のようなものです。

司法試験に受かった後に受講します。

やっぱ、司法修習は魅力的です。

 

なお、本書では、弁護士活動の話も後半にあります。

 

離婚裁判や刑事事件など、弁護士として、他人の人生を扱う仕事の経験は、面白くもあり、難しいものなのだと感じました。

弁護士になるのであれば、覚悟しておくことでしょうね。

 

4-1. 競馬場やパチンコ屋に連れて行かれることもあり

今はないかもしれませんが、司法修習では、競馬場などにも連れて行かれることもあったようです。

 

研修所では、勉強ばかりしていた修習生に社会勉強をしてもらおうと、「クラシックコンサート」や「能」などの鑑賞の機会も用意します。
教官によっては、競馬やパチンコなどを経験させるために、競馬場やパチンコ屋に連れていったりします。
そりゃそうだよね。
競馬場に行ったこともない、パチンコもしたことがない裁判官では、犯罪者の気持ちは理解できないものね。

苦節23年、夢の弁護士になりました

 

社会経験は広ければ広いほどよさそうです。

 

今、弁護士とは違う職業で働いていて、弁護士になれば、新しい経験の持ち主だということで重宝されると思います。

 

異色の弁護士として目立つのも悪くないと思います。

 

4-2. 弁護士は言葉でお金をもらっている

司法修習で出会った弁護士から受けた言葉で、著者の座右の銘になっている言葉が以下です。

 

我々弁護士は言葉でお金をもらっているのだ。
言葉を粗末に扱うな。

苦節23年、夢の弁護士になりました

 

司法修習では、弁護士だけでなく、裁判官や検察官とも話ができます。

 

こういう先輩方に話を聞くと、学べることがたくさんあるようです。

 

本当に、司法修習はうらやましい体験だと思いました。

 

4-3. 警察は有罪の証拠を探すのが仕事

警察に捕まるようなことはしないつもりですが、もし捕まった時、無罪であればしっかりその意思を貫くし、警察は味方ではないということを覚えておこうと思いました。

 

警察も検察も「犯罪を見逃してはいけない」という使命感を持っているので、なるべく有罪に持っていくために努力します。
(省略)
警察は有罪の証拠を探すのが仕事であって、無罪の証拠が出てきても、そこはあまり彼らにとっては意味がない。

苦節23年、夢の弁護士になりました

 

警察は、無罪の証拠を探すのではなく、有罪の証拠を探すように取り調べを行います。

 

逮捕された時点で、そういう立場で迫ってくるということです。

それが仕事であるから仕方がありません。

 

そのため弁護士がいます。

弁護士は、逮捕された人の側に付きます。

 

この位置関係を理解しておかないと絶対に損します。

そう感じました。

 

敵とは言い過ぎですが、逮捕された後は、警察は助けてくれません。

とにかく事実だけを述べれば良いのだと思います。

 

ここは忘れないようにしたいと思いました。

 

4-4. 弁護士はコミュニケーション能力が必須

コミュニケーション能力が求められない仕事は少ないと思いますが、弁護士はかなりのスキルが必要だと感じました。

 

弁護士は見も知らない初対面の人と会い、その人が送ってきた今までの人生と、犯罪に至るまでの気持ちの動き、すなわち動機ですね、それらをすべて把握しなければなりません。
それも会ってから2、3日のうちに、です。

苦節23年、夢の弁護士になりました

 

 

初対面の人というのが大事ですね。

営業活動のように、何度も足を運んで関係を作るというよりは、1回目の段階で、かなり深いところまで踏み込んで聞き込む必要があります。

 

これは高度なコミュニケーション能力が必要だと思います。

 

法律を頭に詰め込むだけでは弁護士はまったく務まらないでしょう。

 

コミュニケーション能力が不足しているのであれば、こちらの能力も鍛えておかないと、司法試験に受かっても仕事が続かないと思いました。

 

5. 終わりに

22年も司法試験を受験し続けるのは本当に驚きです。

 

ただ、本書では、司法試験合格後の弁護士としての仕事が充実しているという記載もあり、物語としてハッピーエンドで楽しめました。

 

「夢に向かって突き進み、叶うまでやめない」という人生も悪くないと思いました。

そういう人は世の中たくさんいるんだと思います。

 

勉強の仕方を学ぼうと手に取った本でしたが、そういう人生観のようなものを学ぶことが中心でした。

結果として楽しめましたし、仕事を頑張ろうという気持ちにさせてくれたのでよかったです。

 

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